着るクーラーを使ってみても効果を実感できなかったという声もあります。実際に使ってみてどうだったのか、ソニーのレオンポケット2を使っている私が解説します。
効果は弱いが確かにある
「少し」涼しくなるし、「少し」暖かくなる
私がレオンポケット2を使っている感想として、「少し」涼しくなるし、「少し」暖かくなるという点です。
強力な効果は正直実感出来ないものの、とはいえケーキに付いてくる小さな保冷剤を身体に当てた時に近いくらいには身体が冷えますし、使い捨てカイロを当てた時に近いくらいには暖かくなります。
暑い時は保冷剤を当てたり、寒い時はカイロを使う人が多いと思いますが、着るクーラーもそれに近い効果があり、ちゃんと実感することが出来ます。
とはいえ強力な効果は無い
真夏や真冬の時期の室内で、エアコン無しで着るクーラーだけで過ごせるかと言われると正直、それは厳しいです。また、真夏の炎天下で着るクーラーを使っていれば熱中症にならない、というのも難しい話です。
例えば着るクーラーを併用することで、室内のエアコンの設定温度を1~2度緩めても快適に過ごすことが出来る、という程度のものです。あるいは、エアコンを使うか悩むような室温の時期に着るクーラーを使うことで快適に過ごす事ができます。
激しく身体を動かすとズレて効果を発揮しない
着るクーラーは冷却・加温プレートを肌に直接当てることで冷たさや暖かさを感じるものです。プレートが肌から離れてしまうと、温度を全く感じなくなります。
私は一度、ランニングの際にレオンポケット2を使用してみたことがありますが、両足が地面から浮いた状態から地面に着地するまでの一瞬の間、プレートが肌から浮いてしまいました。プレートが浮くことで、ランニング中は十分な冷却・加温が出来ないと感じました。
2時間程度のウォーキングではプレートの密着は維持され、途中で位置を調節する必要も無いのですが、ある程度強度のある運動や体の動きをすると、十分に効果を発揮できない場合があると感じます。ゴルフやウォーキング、園芸、定位置での交通誘導などでは問題無く使えるでしょう。
数字で見る着るクーラーの「効果」
最後に、着るクーラーの効果を数字で見てみましょう。
体表面温度が-13度、+8.3度
ソニーがレオンポケットをクラウドファンディングサイトで発表した際のデータです。
室温30度の環境化でレオンポケットを5分間使用(冷却)した結果、体表面の温度が13度下がったとされています。また、室温15度の環境で5分間室温(加温)した結果、体表面温度は8.3度上昇したとされています。
着るクーラーの加温・冷却プレートは、冷却時は約21度程度まで冷えます。21度と言われてもイメージしづらいと思いますが、文科省が学校のプール授業の実施基準を「水温23度以上」と定めているので、授業では入ったことが無いレベルで寒い屋外プールというイメージです。
加温に関しては約40度まで上昇するので、温かい湯船に張ったお湯と同じくらいの温度です。肌が直接触れる面積はレオンポケットの場合約5cm四方と大きくはありませんが、プレートが触れている箇所を中心に、その周囲までじんわりと暖かくなります。