着るクーラーは就寝時にも使えるのか、実際に試してみた結果をまとめます。
就寝時に使うのは正直「厳しい」
首下辺りに違和感が生まれる
私はソニーのREON POCKET2を普段使用しているので、実際に純正ネックバンドに取り付けた状態でベッドに横になってみました。
その際の第一印象として強く感じたのが、首の付け根の下辺りとベッドの間に着るクーラーが挟まれることによって生じる異物感です。
多くの着るクーラーはネックバンドなどを使うことで、背中の首下付近の肌に着るクーラーを密着させることで冷却・加温します。レオンポケットの場合、本体の厚さは2cm程度と薄いものの、プラスチック製の製品が背中とベッドの間に挟まれることで生じる違和感は小さなものではありません。普段よりも冷却・加温プレートが肌により強く密着するため、加温状態で寝転んでみるとかなり熱く感じました。
また、ネックバンド自体も寝返りを打った際などに壊れる予感しかしませんでした。以上のことから、就寝時の使用は「無理」という結論に達し、使用を中止しました。
ネックバンドがズレる・壊れそう
ベッドに寝転んでみると、まずネックバンドが鎖骨あたりからすぐに浮いた感触があり、寝返りを何度か打つうちにどんどんズレていく感覚がありました。
また、ネックバンドは軽量化のため頑丈な見た目ではありません。「変な」力の加わり方をすることで、壊れてしまうのではないかとの懸念を持ちました。メガネを着けたまま寝た時と同じ感じです。
機種によっては背中に密着しないものもあるが・・
レオンポケットなどは背中に取り付けるタイプですが、サンコー社製の着るクーラーなど一部の機種は「首周り」に取り付けて使用します。
こうした機種であればベッドの上に寝転んでも背中に違和感は生じづらいですが、就寝時に首に多少なりとも圧迫が加わることは睡眠の質低下に繋がる可能性がありますし、やはり寝返りをうった際に本体に無理な力が加わることで故障の原因になってり、そもそも冷却部分がズレることで十分な冷却効果を得られなくなる可能性が大きいです。
長時間連続使用することへのリスクも
日本人の平均睡眠時間は世界的にも短いと言われていますが、それでも一日平均7時間12分です。
着るクーラーは加温・冷却ともに体に直接触れる製品です。長時間にわたり同じ場所に同じ温度を加え続けることで低温ヤケドなどの健康被害が生じる恐れがあります。冷却の場合は21度程度、加温の場合でも40度程度という温度ではありますが、意識が無い状況で長時間使い続けることは危険と言えるでしょう。一般的に、45度程度のものでも6時間以上触れ続けると低温やけどになるリスクがあると言われています。
もっとも、例えばソニーのレオンポケット2の場合は加温は連続1時間、冷却も8時間で自動停止するように安全設計がなされていますが、安全性が低いメーカーの製品を使う場合は低温やけどなどに十分注意が必要です。