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クールリング(アイスリング)の仕組みは?なぜ涼しくなるのか

クールリング(アイスリング)はどのような仕組みの製品なのか、使ったことが無い人にも分かりやすいように解説します。

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PCMという素材が詰められている

熱を吸収・発熱することで一定の温度を保つ性質がある素材です。

もともとはNASAが宇宙飛行士が船外活動の際に着用する宇宙服の内部の温度を快適に保つため、民間企業に開発を委託して生み出されたとされています。

固体から液体に、液体から固体に物質の様態が変化する際に熱エネルギーを吸収・放出する仕組みを利用しています。

28度で凍結・解凍する

一般的なアイスリングで使われているPCMは28度以下で凍結、28度以上で解凍する性質をもっています(18度あるいは21度という製品もある)

PCMは28度を超えるとゆっくりと解凍をはじめ、その際にアイスリングを装着している人の皮膚の熱エネルギー(温度)を奪います。この熱エネルギーを奪われることでアイスリングを着用している人が「冷たさ」を感じることが出来るという仕組みです。原理としては、アルミなどの金属の板に触れると冷たく感じるのと同じ現象です。

28度で凍結するので、エアコンが効いた室内に置いておくと凍結します。概ね、一晩置いておけば翌朝には「カチカチ」に凍っています。

ちなみに、PCMは熱を貯めることも出来るので、PCMを使ったネックウォーマーもあります。ネックウォーマーは「湯煎」で温める必要がある製品が多く使い勝手が悪いため、アイスリングと比べて普及していません(電子レンジで温められるPCMネックウォーマーもある)

28度だが冷たく感じる

約28度で溶け始めるため、使用中はのクールリングの温度は約28度前後ということになります。ケーキを買うと付いてくる保冷剤(約0度)や氷(同じく0度)と比べてももちろん、水道水(8月で約26度:東京都水道局)と比べてもやや温い温度です。

ですが実際に装着してみると、室温26度の若干暖かい部屋で使ってみても「冷たさ」を感じることができ、冷房無しでも快適に過ごすことが出来ます。さすがに最高気温が35度を超えるような真夏日にクールリングだけで快適に過ごせるかというとそれは違いますが、とはいえ無いのとあるのとでは快適さが大きくはないものの明らかな違いを感じることが出来ます。

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